「本当に大丈夫ですか、メインヒロインなんですけど?」
と思わず聞き返してしまいました(笑)
――小清水さんが演じられた八代菜々香の印象を教えてください。
小清水亜美さん(以下小清水、敬称略):とにかく心を開かないなぁっていうのが、読んでいるときの印象ですね。幼いときの回想シーンがところどころに差し込まれていて、そこではすごく表情豊かでかわいらしい女の子なんですね。でも、現在の16歳の彼女に戻ると、読んでも読んでも冷たいんですよ。全然中身が見えてこないという部分があって。とても深くに閉じこもってしまっていて、ここまでかたくなに自分を守ろうとしている子っていうのも私は今まで演じたことあるのかなぁって。
あまりにも言ってる言葉とか、ひとことひとことが冷たいんです。これに私が声でニュアンスをつけたら、16歳の女の子としてはありえないぐらい感情のない子になってしまうんじゃないかなって、本当に心配になりました。でも深いところまで読んでいくと、少しずつ彼女に表情が見えてきたんです。ただ、そのポイントで出てくる表情というのがとても重たくて……。印象としてはすごく、もろい感じがしました。
――冷たさのなかに、何か危うさも感じさせるような?
小清水:きっと、こういうふうにならないと自分を保っていけなかったんだろうなと思います。周りの人間が「笑ったほうが」とか「夢を追いなよ」とか、そういうようなことを強要したら壊れてしまいそうな、そんな気がしました。
――演じるにあたって、収録スタッフから注文はありましたか?
小清水:最初の頃、演じるときに「冷たすぎますか?」「怖すぎますか?」とスタッフの方にうかがったんです。でも逆に「いや、むしろもっと冷たくしていいです」と言っていただいて(笑)。「えっ! もっと冷たくていいんですか? 本当に大丈夫ですか、メインヒロインなんですけど!?」と、思わず聞き返してしまいました(笑)。私のなかの勝手な固定概念で、恋愛を扱うゲームでど真ん中のメインヒロインはちょっと世話焼きの幼なじみとか(笑)、何か明るい女の子とか、守ってあげないといけないようなかわいらしい女の子っていうイメージがすごく強かったので(笑)。
――(笑)。でも菜々香は……。
小清水:菜々香の場合はツンデレにも程があるぐらいのツンが強い女の子で、むしろ怖い(笑)。「メインヒロインとして大丈夫かな?」とは思ったんですが、そこをあえて冷たい方向へ冷たい方向へと演じるように心がけました。そのほうが、そのあとで少しずつ明かしていく心の内とか、本心を言うところとのギャップがよりつけられると思うので。「じゃあ、ここのセリフはもっと相手をののしってやろうじゃない!」と、ちょっと楽しみながらセリフを1つ1つ作っていきました(笑)。
――そんな冷たい菜々香にも、あこがれるところはありますか?
小清水:彼女は才能がある子だと思いますし、勉強にしてもスポーツにしてもあきらめない部分にあこがれを感じます。「もうや〜めた」としないで続けているから、秀才だとかスポーツ万能だとかって言われる女の子になっただけ。でも、そういう部分って私には一番足りないところで、勉強も続けられない、早く遊びに行きたい! 私の場合はそういう感じでした(笑)。
――では、似ているところは?
小清水:似ているところ? う〜ん……。私も本当に虫の居どころが悪くてどうしようもないときは黙ったりとか、言葉に温度がなくなるので、そういった部分は少しだけ似てるかな?(笑) でも、基本的に自分は言葉の抑揚が強いほうだと思っていますので、菜々香に関してはその抑揚っていう部分をなるべく抑えてお芝居をしたつもりです。 あ、あと1つ! わかっていることを周りから言われて「わかってるからもう言わないで」みたいなことを言うシーンがあって、それはすごく共感できました(笑)。
――そういうセリフは、冷たいなかにもちょっと感情がこもったりとか?(笑)
小清水:イラッと、みたいな(笑)。実際台本に書いてあったりしますね。「ちょっとイラッとして」みたいな。わかるわかる! とか思いながら演じました(笑)。
――そういった共感できるシーンも含めて、とくに印象に残ったシーンやセリフなどはありますか?
小清水:小さい頃の菜々香は本当に表情豊かで、印象的なシーンが多かったですね。主人公の佐菜君に助けてもらう話なんか、ちょっといいなぁって。少し前まですごく泣いていたのに、ちょっとしたきっかけでケラケラ笑っちゃったり。そういう素直さが、すごくいいですね。こういう気持ちって、大人になればなるほどなくしていくものじゃないですか。思わず自分の小さい時のことを思い出してしまいました。
――ゲームを進めていくと、今の菜々香もそういう昔の素直さを取り戻していくというわけですね。
小清水:さぁ〜、それはどうでしょう?(笑)
――冷たいままですか(笑)。
小清水:まさかの”ツン終わり”かもしれないですよ(笑)。本当に、ほぼギリギリまでツンではあるし、デレもデレというほどデレてないような気がするので、受け取り方によるかもしれませんね。
――なるほど。
小清水:でも、そんななかでも心を許してくるとポロッと本音を言ったりします。本当にささやかなんですが、そうした部分を聞き逃さずに拾っていただければ、きっともっともっとカワイイ女の子に見えるんじゃないかなって思うんですけれども。
――なかなか手ごわいメインヒロイン?
小清水:そうですね。普通の恋愛ゲームだと、だいたい3番目くらいにいたりするんですけどね。もしくは1回クリアすると攻略できるようになる隠しキャラ、みたいな(笑)。でも、なぜかこの作品ではど真ん中、メインヒロインだったりします(笑)。
このインタビューの後編は、7月8日(日)に掲載予定です。お楽しみに!
(C)ささきむつみ/イエティ/Regista
『Myself;Yourself』
■メーカー:イエティ
■対応機種:PS2
■ジャンル:AVG
■発売日:秋予定
■価格:価格未定
■関連サイト
・小清水亜美公式サイト
・『Myself;Yourself』公式サイト
・イエティ
・レジスタ
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