
(前回からの続き)
それでも、激闘は終わりませんでした。
なかば放心状態で取材を受け終えた僕は、自分の席に戻りました。次の会議までは、まだ1時間以上ありました。PSPの電源を入れました。そうです。電撃PlayStationの編集長としてはあるまじきことなのですが、忘れていました。PSPはバッテリーが切れても、いきなりそれまでのプレイ内容が吹っ飛ぶことはありません。まずはスリープ状態に入るのです。なので、僕がしたようにすぐACアダプターをつないでいれば、続きがプレイできるのです。そのことをすっかり忘れていました。PSPの画面の中で、僕のキャラクターがエリア6にいました。寒そうに震えていました。ホットドリンクは切らしていました。そしてピンクのマークは、エリア3にいました。この時のうれしさは、なんというか、うれしいというものではありませんでした。うれしいという言葉では表現しきれない、ある種の衝撃でした。僕は無言でキャラクターの状態とアイテムの残量を確認しながら、エリア5を通り抜けました。エリア3で、ヤツが眠っていました。
待たせたな。
なんか一瞬、違うゲームが頭をよぎりましたが、それも一瞬でした。ヤツの足もとに大タル爆弾Gを置き、ペイントボールを投げて起爆させました。その爆風が去った後、ヤツの動きが止まりました。僕は自分が立っていた場所にシビレ罠を仕掛け、ガンランスを抜きました。エリア3は比較的狭いエリアです。ヤツの電撃ジャンプ攻撃ですっ転がされると、うまく立ち回れずに何度もダメージを受け、結局は力尽きてしまうこともあります。それを避けるためのシビレ罠でした。ところが、うまい具合にヤツはそれにひっかかってくれました。ここはちくちく攻撃するよりも、もう一発、さっき調合した大タル爆弾Gだ! この時のためのカクサンデメキンだ! 確実にダメージを与え、一刺ししました。
目的を達成しました。
あまりにも長い、長い激闘の果てに、僕はついにフルフル上位を倒しました。前にも書きましたが、フルフル上位は誰とも一緒に回ったことがなかったので、はじめて、倒しました。これでようやく1回です。鬼神斬破刀を作るためには、電撃袋はあと3つ必要です。剥ぎ取りでは電撃袋は出ませんでした。まぁ、そんなもんかなぁと思いつつ、成功報酬を受け取りましたが……ありません。電撃袋がありません。なんのために、僕はこの戦いを戦い抜いたのか! この戦いを何度、僕は繰り返せばいいのか! いや、何度でも繰り返すわけですが、結果として、このフルフル上位一頭を倒したというだけのネタで続けた長い長い文章のオチは、こんなもんです。
※この文章は2007年6月24日に公開されたものです。
※電撃PlayStation編集長のブログ ゲームの常識は
こちらです。
【倉西コメント】
その爆風が去った後、ヤツの動きが止まりました。
これは経験上のことなので正確ではないかもしれませんが、モンスターは一定以上のダメージを受けると動きを止めることがあるようです。フルフルも、固まって動かなくなったり、あるいは一瞬、こちらを見失うのか(フルフルは目が見えません)、首を伸ばしてニオイをかぎはじめます。もちろん、これも攻撃チャンスです。ただし、そういう状態になるのは終盤であることが多いので、むやみに攻撃を仕掛けることだけを考えるのではなく、回復薬を飲む、あるいは調合して閃光玉を補充しておく等の行動も有益ではないかと思います。
なんのために、僕はこの戦いを戦い抜いたのか! この戦いを何度、僕は繰り返せばいいのか!
「MHP 2nd」をプレイしていると、こういう計算をついついしてしまうことがありますね。「●●を作るための素材が、あと6個たりないから、少なくとも6回は倒さなきゃかなぁ」というヤツです。この計算は、まったくもって無意味です。何故なら、1回のクエストで確実に何個、その素材が手に入るという保証はどこにもないからです。あの「紅玉」でも、一度に3個、手に入ったことがあります。もちろん、普段は0個なのですが。まぁ、あれですね、若いころに「今、手持ちのお金がいくらいくらで、次のギャラは何日に出るから、1日600円まで使える」とか思いながら、その計画は水泡に帰してしまうのと同じようなものです。世は常に無常です。